collaborator / 上杉圭哉(Edā)

現在サラリーマンと花屋、二足の草鞋で活動するEdāの上杉圭 哉。束ねる花に込めた想いとは?KotokaIzumiとコラボレーションのきっかけについても語ってもらいました。彼の強さと優しさの裏にあるものを覗かせたインタビューです。2023/9/6up—お花屋さんとして活動し始めたのはいつ頃? Edāの名前を持ってお花屋さんとしてローンチしたのは2022年11月7日。お花について勉強し始めたのは2022年1月頃。いつかお花屋さんをオープンさせたい!と思って、その時期から教室に通ったり本を読んだり、お花について真剣に勉強し始めました。どこの世界もそうだろうけど、何となくで進める程甘くないぞ、って思って。笑 —お花屋さんになろうと思ったきっかけは?今の仕事を辞めて自分で何かしたいなと思っていたりとか、元々花が好きだったってことももちろんあるんだけど自分の人生の軸にある「大切な人を大切にする」っていう気持ちを行動で表現したいと思ってやり始めたっていうのが大きな理由の一つ。 これは仕事だけじゃなくて友人や人間関係でも自分が大事にしてること。そう思ったきっかけっていうのが、これはちょっとナイーブな話になっちゃうんだけど、上京したときに元々仲良かった人たちが精神的な病を持ったりとか、親しい人が人間関係で悩んだりとか、自分が大切にしようとしてる人たちに大変な時期が重なった時があって。その時に、自分自身に何かできることはないかな、と考えて、そういう周りの人たちを自分の行動によって元気づけたり何か変化をもたらせられるようなものがあったらいいなと思ったんだよね。元々好きだったお花だったら、それを実現できるんじゃないかなと思って。—Edā(けいや君)のお花の表現を見ていると、花言葉とかお花を贈るシーンの提案とか、何だか感情的な部分を強く感じると思っていたんだけど、そういう背景があったんだね。実は今まではあんまりそれを表にしてなくて。それを出しすぎると、なんていうかな、自分の感情的なところがおっきくて、純粋にお花が綺麗やなって思って購入してくれる人が少なくなっちゃうんじゃないかなってちょっと思っちゃってて。でも今は、その出来事があったからこそ本当に自分の好きなこと、やりたいことを見つけさせてくれた気がしてる。 —今はどんな活動がメイン?オンラインでの花束の販売やウエディングブーケ、イベントの装飾、不定期に行うPOPUPやマルシェへの参加がメイン。あとは、店舗や会社への生け込みやお花の定期便も。—Edāという名前の由来は?Edāという名前はシンプルに茎や枝の部分から取ってるんですけど、花を自分の大切な人(家族、友人、お客様)と捉えていて。Edāは茎や枝のように花を支える(大切な人達を支える)存在でありたい、という気持ちを込めてこのブランド名にしました。Edāと触れ合うことで日々大切な人と人の愛が深まったり、「この人と一緒にいてよかった」って思うその一瞬一瞬を一緒に創り上げていきたくて。ちなみに「ā」の棒線にも実は意味があって。大切な人たちの日々の生活がEdāの存在によってより豊かに、よりプラスαになってくれたら、と思い普通の「a」ではなく「ā」の表記にしています。 —Edāって覚えやすいしすごくキャッチーなブランド名だなって思っていたけど、すごく素敵な想いが込められていたんだね。 Edāとして動く前から、活動を見てくれている友人だったり企業様だったりが花束を注文してくれたり装飾のオーダーをしてくれていたんだけど、お花を始めてから少しして、母が癌になってしまって。その時にいつかじゃなくて今やらないといけない、と気づいて。(2022年8月頃)だからEdāを名付けた時に今までとは違う覚悟を持った気がします。 —そうだったんだね。覚悟を持ったことでEdāを始めた頃と今とで何か変化していることってある? 結構いっぱいあるな。まずは時間の使い方。今の本業を週5から週3に変えたことは大きかった。給料が低くなってもいいから、お花にもっと時間を割きたいと思って。あとは、自分の性格上、何かに思い切って飛び込むってことができなかったんだけどEdāを始めたら何もかもが初めての連続なので思い切ってやるしかなくて。そういう部分での度胸はかなりついたかな。やっぱり決心って大事だよね。笑あと、琴ちゃんに言われた言葉で残っているものがあって。自分のロールモデルにしているお花屋さんと同じように花束を作れなくて納得できないって話した時に「同じようにできない部分が自分の個性なんだと思うよ」って言われてすごく自信がついたっていうのもある。 —そういえばこのコラボレーションの最初の打ち合わせでそんな話もしたね。けいやくんの中に私の言葉が残っていて何だか嬉しいです。(照)お花に関しては一からのスタートだったようだけど、お花屋さんを始めるにあたって不安はなかった? 少しはあったけど妻が背中を押して応援してくれたのと、自分自身変わりたいっていう気持ちが大きかったから、不安よりもこれからの希望の方が大きかったかな。 —一番近くにいる人が応援してくれるのは素敵な環境だよね。今一番大変なことってどんなこと?本業と花屋の時間との兼ね合いかなぁ。僕は気持ち的には大変じゃないって思っていたんだけど、どうしたって体力的疲労が出てしまうこともあるね、、でもやらされているわけではないし、それを苦だとは全く思わないんだけどね。 —Edāをするにあたって込めた思い、お花を通して伝えたいことはある?人と花には不思議な関係値があって、誰かに感謝を伝える時、大切な人に愛を伝える時、そして人が亡くなる時にも最後まで寄り添っているのが花だと思っていて、自分達もそうやって大切な人に寄り添える存在でありたいと思う。そして花そのものが自分達が目指すブランド象かな。あと、自分達はいつも花言葉をすごく大切にしていて。花束には毎回手書きでそのお花の花言葉を添えているんだけど、コミュニケーションの一つの手段として花束があったらいいな、と思って。人と人との繋がりを見た時に、自分の言葉で伝えるのが照れ臭かったり難しかったりする気持ちをEdāの花束を通して伝えたい、と思ってもらえたら嬉しいなと思ってます。—Edāのお花にいつもついてくる花言葉のカードは手書きなのがすごく印象的だよね。たくさんの注文があったら手書きは大変そうって思うけど、、笑 そうなんだよね、でも実はその手書きなのも自分のこだわりのひとつで。笑お客様との距離感というか、温度というか、そういうのも大事にしたくて。できる範囲のところまではこれからも手書きで続けていこうかなと思ってます。—これからEdāのお花を手にするひとにも、花言葉のカードを楽しみにしてもらえたら嬉しいね。その思いも踏まえて、これからのEdāの展望って何かある? 近い将来では、本業をやめて、ちゃんとした花屋さんとしてスタートすること。その先に自分の店舗を東京に作ること。この2つが中長期に渡る自分の目標かな。 —店舗を作りたいっていうのは初耳だった!私も人と人とが直接関わる場所はすごく大切にしているからEdāのお店ができるのが楽しみだな。 元々人が集まる場所を作りたいっていうのが強くあって、それがお花だけに限らずでもいいし、楽しいことを作れる空間があったらいいなって。30代40代と年齢を重ねていくと、自分の周りの大切なひとにも大切なひとができて、家族になったり子供が生まれたりでなかなか集まれる時間ってなくなってきてしまって、でも自分が花屋として集まる場所を作れたらみんなも喜んでくれるんじゃないかな、と。 —けいやくんの気持ちの根本には全て共通して「大切な人たち」っていうのがあるんだね。では、ここから少しコラボレーションについてお話しようかな!今回コラボレーションPOPUPの企画の声をかけたのは私からだったんだけど、引き受けてくれた理由やきっかけってある?いやまず、やらへん理由なくない?って感じなんだけど、、。笑大前提として妻の親友とか僕ともプライベートで仲良いからとか、そういうのは一切関係なくて。日頃からことちゃんのデザインや感性が好きで前からやりたいなっと思ってたんだよね。だからEdāのロゴやイラストをお願いもしていたし。センス的なところを話したらキリがないけど、ことちゃんは自分にはないところを持っているんだよね。一番は自分の意思がはっきりしているところ。良いものは良い、ちょっと違うなっと思ったら違う、って言ってくれるから自信とそれ以上に責任感もって仕事に取り組んでいるんだなって。そういう姿を尊敬しているから、今回のPOPUPを一緒に創り上げることで新しいEdāの形を創出できると思ったし、イラストとお花でジャンルは違っても、魅せ方も勉強になると思ったな。あとこれは勝手なイメージだけど、仕事の時のことちゃんの冷静な感じとは裏腹にプライベートでは意外と人間味のあるところが多くて。笑Kotoka Izumiと普段のことちゃんの二つの仮面があるところも好きです。笑 —こんなに褒めてもらえると思っていなかったのでびっくり。そんな風に思ってくれてありがとう!今回のPOPUPはテーマを決めてのお花のラインナップになるということだけど、それについて詳しく聞いてもいいかな?今回は初めての試みで、白のお花をメインにワントーンでお花を取り揃えてのPOPUPにする予定です。KotokaIzumiのアートとお花の世界観が融合することも踏まえてこのラインナップにしたんだけど、それ以外にも意味があって。白は何色にも染められる色で、まだ何にも染まっていない本来の自分と捉えて、ありのままの自分らしさや素直な気持ちの美しさに気づいてもらえたらいいなと。自分らしい服、自分らしい花、そして自分らしい生き方。何を着てもいいし、どんな花を飾ってもいい、どんな生き方でもいい。POPUPに来てくれた方の自分自身の道を歩む後押しになれば、という気持ちを込めて今回のコンセプトを決めました。—ちなみに、出来上がったデザインを見てどう思った?コラボアイテムめちゃくちゃ可愛いかった!特にグレーのスウェットは早く買いたいと思うくらい。デザイン抽象度高く伝えたことに対して、すぐに可視化してくれてデザイン力のない我々からするとすごい助かりました。—気に入ってもらえて何よりです、お客様にも早く実物を見てほしいね。それでは、最後にpopupに向けて意気込みを一言お願いします!今までアパレルや飲食店とのPOPUPをしたことはあったけど、今回初めてのイラストレーターさんとのイベントなのでEdāの新たな可能性が広がりそうな予感!とってもワクワクしています、今から当日を迎えるのが楽しみ!コラボレーションすることによりEdāの花がまた違った風に見えると思うのでぜひ会場に足を運んでくれたら嬉しいです。 - Edāの作り出す空気感にはいつも温かみを感じる。それは花を束ねる人の魅力だと思っていたけれど、その魅力は ただ単に優しさや明るさからくるものではなくて「大切な人を大切にする」という強い信念からきているものだと感じました。もちろんお花を綺麗だと思う純粋な心も大切だけど、そこに込められた想い、背景を知ると美しさの深みは変わってくる気がします。これからのEdāの活動にも目が離せませんね。Edā×KotokaIzumiのPOPUPは9月22日から3日間の開催です。是非会場にて2ブランドの世界観をお楽しみいただければ幸いです。writing/KotokaIzumi

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